高校生の頃から大工になりたかった。通学路で旭工務店の建設現場をよく目にしていました。 工事中の建物が完成したのを見て、自分でも建ててみたいと強く思って。 大工とはまた違うけれど、思い切ってこの世界に入って正解でした。 初めて配属された現場は自宅からすぐ近くの6階建ての分譲マンション。 掃除をしたり、職人さんたちに会社側の要望を伝えたり、上司から指示されたことは何でもしました。 仕事を覚えることそのものが勉強。給料をもらいながら勉強させてもらっている時期でしたね。 高校卒業したばかりの18歳だったから、職人さんたちも自分の子どもか孫みたいに迎えてくれて、とてもかわいがってもらいました。
職人さんたちは優しい。でも、上司は決して甘くない(笑)。 それが12年前、私が新人時代の現場です。たとえば、自分が掃除をした場所を見た上司から 「イメージとそぐわない」と言われたことがありました。つまり、私の掃除の仕方が雑で、 現場がきれいになってないってことです。自分基準で仕事をした気になってちゃいけない。 他人から見てどれだけきれいに掃除ができているか、どれだけ見やすい書類になっているかを 意識しないと。今となってはそうやって仕事の根本的な部分を教えてくれてたんだな、とよくわかります。
1年目から3年目くらいまでは、いろいろな現場で経験を積みました。 どこにいつ行ったか、わからなくなるほど。経験を踏まえるほどに、仕事量も増えてきましたね、この頃から。 私はもともとものづくりが好きだし、現場の仕事も好き。 1つの現場に何百人という職人さんが集まる時もありましたから、いろんな職業の方と知り合えました。 社員としても人としてものびのび成長できた時期かもしれません。
入社7年で現場責任者に。福岡市・春吉にある柳橋連合市場の工事現場を担当したのが印象深いですね。 ここは狭い土地にいろんな店がぎゅうぎゅうに詰まっている。扱う商品も生鮮食料品がほとんど。 しかも、すぐ横は交通量が多い大通り。どのように足場を組めば安全に 効率よく工事を進められるのか、ものすごく考え抜いたなぁ。 建物って1つとして同じケースはなくて、建物本体の形状はもちろん、土地の広さや形にも左右されるから難しい。 そこがおもしろさでもあるんですけどね。柳橋連合市場の経験から建設現場をいろいろな角度から見つめて、 粘り強く考えを掘り下げるようになりましたね。 現場って本当にいろんなことを教えてくれますよ。
旭工務店は社員の動きがいいし、チームワークもいい。部署を超えて相談しやすい、風通しのいい会社です。 仕事ですから、きついこともつらいこともあるけれど、建物が完成すればそれも含めて全部いい思い出になる。 この達成感は他の仕事よりも大きいんじゃないかという自信があります。うちの会社は仕事ができれば、 好きな時に休みが取れるし、自分の時間をつくる余裕も生まれる。何かに迷った時、 「失敗してもいいから、とにかくやってみよう!」と身体を動かせる人は、現場に向いていると思います。
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